諦め続ける薬

忘れることは、疲れに対する最高の薬。思い出に対する最悪の薬。

World of Warshipsクローズドベータプレイ開始メモ03/16

 World of Warshipsプレイ開始メモ。
 クローズドベータテスト
 アルファテストは見送ったけれど楽しみにしていた。
 3/12に登録メールが来て3/16夕方に承認メールが来た。18時に始まって日付変わるくらいには打ち切られていたから、かなりの数なのだろう。ちょっとやきもき。

http://worldofwarships.asia/
http://www.gamespark.jp/article/2015/03/13/55553.html
http://www.4gamer.net/games/138/G013889/20150312110/

 NDA解除されているけれどどこまでなら抵触しないのか……。まずいところがあればすぐ修正します。

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以下はver.0.3.0.85738時点であることに注意。
クローズドベータのasiaサーバー。設定を最低にしたらちょっと安いPCでも大丈夫そう。


・クライアントからゲームをダウンロードし、接続。WoTと異なりID保存できる。
チュートリアル代わりにcpu戦。
巡洋艦から。まずはco-opで対cpu戦。操作慣れか。
・分からなくなったらF1で操作をみる。
・移動[W][A][S][D]とマウスが基本。巡洋艦舵ロック[Q][E]も結構使う。後衛みたいなのだと[M]で自動操舵頼む時もある。
・砲弾視点発射はホイールクリック。普通の発射は左クリック。[Shift]かホイールでズームはWoTっぽさ。
・[Alt]で情報みる。チャットは[Enter]から。

 予想通りのふわふわした船の操作に、ばんばん殴られる感覚。でも結構どうにかなるらしい。酷くなったらリペア。ただWoTの最初のような、撃たれてぱーん! というあれではない。場所取り失敗すると集中砲火、というのは変わらないが。ただまっすぐマップ中央に行ってはいけない。
 最初はマップが狭く感じた。味方と接触しかけることも。
 速度をあげない方が操作しやすいし攻撃に集中できるが、動いてないと蜂の巣。
 移動操作すると音がしっかりして、船に無理させている感覚になる。
 偏差射撃むつかしい。たまにホイールクリック射撃してどれくらいずれているのか把握してもいいかも。陽炎抜錨で挟む撃ち方の詳しい解説があったが、あれをゲームで実感できる。
 弾補充だけでなく、たまに撃てない時があって、いったいなんだと思ったけれど、そういう時は前か後ろに撃っていて反対側の砲がまわらないから。気づくのが遅い。横に撃つのが鉄則!

 経験値(白星)を使って研究。クレジット(白コイン)を使って購入搭載。たくさん貯めると別の艦の研究ができる。この辺もWoTでおなじみ。
 基本スロットは6で、それ以上は課金。艦を売ったりしておく。tier1は修理費がかからずクレジット儲かり放題なので残しておくべきか迷う。
 実績システム有り。
 何回かやって指令レベルが2になるとPvPランダム戦解禁。
 それ以降も、指令レベルが上がると、おなじみのフリー経験値(別の艦に使える経験値)やらポイントサービスやらの機能が解禁される。チュートリアルじみている感じ。ここではレベル7まで。ただ本バージョンでは、WoTのように、全ての研究が終わるとそれをフリー経験値とできるわけではない。

・ランダム戦も最初はTier1で一杯なので安心。ただ殴り合いになりがち。いい的からやられる。
・一戦長く感じるものの、恒例の「リスポーンがなく、落ちるとゲームから出てよくて別の艦で別ゲーム開始」というのができるのでそこまででもない。最後までいきのこって10分程度。
PvP。基本は全滅負けで、(1)通常戦:「味方/敵陣地守り」併用戦(WoT形式)、(2)制圧戦:「撃破ポイント・A/B/C陣地取り」併用戦(Domination)、(3)遭遇戦「中立地域A占領」併用戦。このゲームシステムでドミネーションなんだ……と思ったものの、倒した時のポイント増減がすごいし、むしろ捕まえるのが大変だから併用は納得できる。やっている感じ全滅終了も占領終了も両方あった。敵と味方が陣地にいる時は占領が発生しない。通常戦で両方が敵の陣地をとった場合はゲームが終了しないので相手を除去しに行く必要がある? あとたまに引き分けもある。


 慣れて来たら二隻倒せた。経験値結構たまる。

 3/16夜現在、マッチングも1分前後と比較的早い。プレイヤー5800、待機100くらいみた。プレイヤーが増えたのだろう。負荷を見ているらしい。

 ぼこぼこにされることが多いものの、楽しい。当たった時の快感。その他の艦種も楽しんでみたいね。
 今のところ巡洋艦戦は物凄い回数やるゲームではない感じがあって、もっといろいろ追加されたらよいな、と。現在のシステムはもうゲームとして十分楽しめる完成度になっている。
 艦モデリングの良さは言うまでもないが、特に砲弾視点は恰好がいい。飛んでいく弾を追尾するカメラ。確認にもなる。

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 その後、経験値をためてtier2:Umikazeを研究購入。
 駆逐艦を早めに触ってみたかった。戦艦ルートも気になったが後で。マップもゲームルールも増える様子。

 一戦やってみて、けっこう景色が変わった。
 駆逐艦になるとやることが多い。魚雷と煙幕が増え、移動速度は上がり、どう相手を倒すかより考えるようになる。魚雷の操作が難しかったけれど早速一隻倒した。
 勝てるようになると経験値もすぐ貯まる。巡洋艦であまり活躍できないと経験値ためが少しだけつらいかもしれない。
 あるゲームでは最後の一艦として残った状態から魚雷で三隻倒した。快感。
 全員Tier1巡洋艦だと、例えるなら将棋でみな金銀のコマの試合みたいになる。それはそれで基礎的な内容でもあるし楽しいが、早めに研究して色々な艦を触ってみるのがいいかもしれない。

Orcish Innプレアルファ版0.0.6お試しプレイメモ

 Orcish Innが気になった。
 オークの酒屋になってオークたちにビールを振舞うゲーム。
http://orcish-inn.stevencolling.com/
http://jp.automaton.am/articles/interviewsjp/interview-orcish-inn-developer-steven-colling/
 というわけでOrcish Inn Pre-Alpha 0.0.6を試しにプレイした際のメモ。
参考になるのはこちら。
http://jp.automaton.am/articles/impressionjp/orcish-inn-alpha/

・Orcish Inn Launcherをダウンロードして、本体を入れる。
・Playで開始。
・左下のチュートリアルを読みながら、といいつつ、ここが120ページくらいある。さすがにつらい。
これはありがち。どこかでも読んだけれど、「初心者に優しい説明文」と「プロフェッショナル用の説明文」の両方があると、ゲームとして非常に良い。最近は(情報・パラメータを隠すゲームならともかく)どちらかがないゲームが多く、たまに困る。前者はチュートリアル、後者はwikiというイメージ。こうしてみるとwikiというのは強いのかもしれない。この辺は製品版に期待だろう。
・探すと日本語パッチ用和訳を試みているページが見つかった。
https://www.snip2code.com/Snippet/303605/Japanese-translation-of-Orcish-Inn-tutor

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以下の内容はPre-Alpha 0.0.6版であることに注意。

チュートリアル流し読み。
・というわけで単純に動いてみる。WASDで移動。
・自分の部屋と醸造所、店がある様子。
・F11でセーブ?
・下の三つの丸ゲージ。左が満腹度[Satiation]、右がスタミナ[Stamina]、上が酔い心地[Drunkness]。
  ・←満腹度(魚マーク):パン・魚などの食べ物をとる(バッグから選択してeat)と回復。
  ・→スタミナ(槌マーク):釣り(そう、釣りでリラックスして回復する!)か睡眠(夜にベッドで左押しっぱ)によって回復。
  ・↑酔い心地(ビールマーク):後回しとのこと。おそらく自分で飲んでパラメータをあげる。
スタミナがなくなると目の前が真っ暗になって所持金が減るらしい。オマージュか。
・上に[wood][Stone][Iron][Wool]のゲージ。あまり使わない。
・左上にはお金[Money]ゲージの他、お客数?[Reputation]とランク[Social Rank]。
・右側がツール一覧。
  ハンド:使用
  ショベル:物の作製、畑など
  斧:破壊・取得・修正
  ポーチ:種
  鎌:刈り取り
  堆肥袋:堆肥を作って蒔く
  釣竿:水辺で長くクリックして釣り
  バケツ:水運び
  バッグ:アイテムボックス
 この辺はterrariaなどのゲームの印象が強い。

・初期の家と醸造所と店舗がある様子。これ配置ランダムなのかな 0.0.5で追加されたらしい。ベッドと酒作る機械とかまど[Furnace]とチェスト。
・夜になると異常に疲れるのでベッドに移動して左長クリック。次の日になるとロゴが出る。
・チェストをクリックして[put out]、自分のバッグ>アイテムを選んで[put in]で出し入れ。
・遠くまで歩くと、ふわふわ浮いた商人を発見。クリックすると下にアイテム一覧が出てbuyできる。解像度が低いとゲージに重なる。買うべきものはイースト菌[Yeast]と種。お金結構持っているな。
・しばらくして「種はどこから買う?」と思ったら、商人を前にしてポーチを選ぶと買える様子。たくさん使うので一気に買っておきたい。Altキー押しながらクリックで10ずつ買える。
・商人を右クリックすると、少しだけついてくるようになる。商人を呼ぶ看板を設置するとそこにくる。
・斧を持つと小さな木を切れる。石もとれる。スタミナ結構使う。大樹は無理っぽい。
・かまどに行き、バッグから木[wood]を選択してput。同様に鉄鉱石[iron ore]をput。そうすると時間経過で鉄[iron]が手に入る。同様に木+麦[Barley]でパン。木+魚[fish]で焼き魚。木+卵で目玉焼き。
 ここが結構迷った。あとなにできるかがわかりにくい。組み合わせは2個だが、minecraftライク。
・他のと違うのは、物を壊すと素材とお金が手に入る点。家具の移動はできるのだろうか。
・Steamに掲載されている画像によると、土地に空いている穴へダイナマイトをputするような描写が。
・鳥を呼んだりできる家具があるだろうけれど使い方が分からない。卵はいつの間にか手に入れていた。
 追記:卵結構重要だった!
 wikiによると、木を切ると卵が手に入り、巣箱[Sleeping Box]に入れるとハト[pigeon]が来る様子。ラブレターを運んできたりするとか。飼うだけでなく、アイテム探索にも重要な要素らしい。目玉焼きなんて後でよかった。
 http://orcish-inn.stevencolling.com/hub.php?content=wiki

・満腹度回復には、手持ちのパンの他に、魚が良さげ。
ツール:釣りを選択し、水辺に移動して、投げたいところに長く左クリック。釣れた魚はバスケットから選択してeat。焼いてからの方が回復量いいのかな。とりあえずスタミナが足りなくなったら回復がてら釣りに行くのが良い。


・さて、まずは麦とホップベラドンナを育てて収穫。
畑を作る。ショベル>土地>畑を選択。分かりにくいのでここ参照。
http://www.youtube.com/watch?v=UmLtChOHNyk

ポーチ>種を選んで、下ゲージの白いボタンを押すと、育ちやすいところが分かる。畑のパラメータは水分[Wetness]、栄養[Eutrophy]、防風[Windbreak]、密度[Plant Density]らしい。下ゲージの各ボタンでそれぞれの良さがわかる。ただ、白ボタンの花マークで判別するのが分かりやすい。
クリックして畑を掘る。ポーチを選んでドラッグして種を植える。
しばらく待つと育つので、鎌を選んで収穫する。
これでまずオーク農家や!

・堆肥はコンポストボックス作って得て畑に蒔くらしい。

・そしてビール造り。異様に分かりにくいのでメモ。
麦など→麦芽→麦汁→ビール。
(1)バケツを持ち、水辺で右クリックして水をくんでおく。ちなみに左クリックで水を移せる。
(2)木、麦、水、イースト菌ベラドンナを準備しておく。
(3)[Malt Box](二つに分かれた箱状のもの)をクリックし、木と麦と水6を入れる。待つと麦芽[Molt]ができて横の箱に入る。
(4)[Wort Boiler](枝がついた鍋のようなもの)をクリックし、木と麦芽[Molt]と水6を入れる。待つとウォート[Wort]ができて横の箱に入る。
(5)[Beer Brewing Kettle](大きな瓶状の機械)をクリックし、木、ウォート、麦、イースト菌、オプションでフレーバー(ベラドンナなど)を入れる。待つとビールができて樽に入っている!
パイプはよく分からない。店までもっていけるのだろうか。
公式にパイプの説明があった。茶色のパイプが水用、グレーのパイプが製品用かな。例えばたくさん雨水タンク作っておいてそこに水をくんでおけばかなり楽になる様子。
http://orcish-inn.stevencolling.com/img/news/29_12_14/screenshot_0.png
ビールにも味パラメータが[Tint Darkness][Full Body][Acerbity][Alcholic Strength]などとたくさんあり、違う種類のものは違うところにしかしまっておけないっぽい。
これで完成!



・ビールを販売機に入れる。この販売機もよく分からない。とりあえず入れておくと喋って売ってくれる。複数作ってみた。
・準備ができたら店の前の看板をクリックして営業中にする。足音とともにオークのお客たちが登場。ビールにこだわりがあるのかめっちゃ選ぶ。販売機が勝手に売ってくれるのでいる必要も値段設定もいらなさそう。
・「仕事終わりのいい夜だ」などと言いながらお酒を飲んでいく。結構嬉しい。

 皆同じ顔だって? 冗談を、皆個性があるじゃないか。プレイすればいずれ君もそうなる。例えばプレイヤーのオークを見分けるのは簡単だ。服の色が違うからね。

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 とりあえずこんなものだろうか。
 細かいお仕事が必要なのは、Banishedなどを思い出すが、パラメーターの振り方が全てビールに通じているので、いかにも専門業っぽい。
 慣れると満腹度も下がらないし、けっこう気楽にビールづくりができる。
 これはぜひ二軒目の建物作りもやりたい。店内の配置とか。terrariaの家づくりみたいに。
 今のところ綿も石も鉄も使わないのは建物作りをしていないからだろう。

 作者インタビューの冗談エルフネタが面白いが、ゲームをプレイするとエルフはなかなか入りにくそうだと思う。このゲームのオークが優しすぎる。むしろこの酒場にエルフ騎士が攻め込んできそう。後々エルフが飲みにきたりしたら面白そうだが。オークとエルフが仲良く飲む図。

 さすがプレアルファ、どこかもったいないところもあるが、楽しさは十分分かるし、製品版待ちということだろう。しかし、wikiやロードマップをしっかり掲げているなど、製品化に向けた意欲がすごい。
 流し読みだったからか、いまいち目指すべきところがぼんやり。banishedのような拡大生産なのか、レミュオールの錬金術師のような効率化なのか。シナリオかオープンか迷っているとのことだけれど、個人的にはこの自由度を生かすなら後者なのかなと。banishedあたりは開き直ってクエストすらつくらず、実績を最前面に掲げている。
 解像度が良くないと、いろいろ重なってしまって異様にみづらい。ここはアルファ版プレイでも気をつけないといけない。重なっていると全部クリックしてしまう。個人的にはウインドウモードでもっとサイズ変更できるとうれしい。チュートリアルも今のところは消せず、左下の完了報告もみにくい。
 せっかくだしクエストをしっかり読んで進めたい。最初の方は商人クエストしかないのかも。クエストとチュートリアルが洗練されれば、序盤非常に楽しいだろう。

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SCP個人的に好きなものメモ

 たまにはサイトの話。SCP Foundation。
 異常なものを確保収容保護する団体および異常なもの一覧について書かれたページ群。
 結構前にSCPを和訳分全部読んだ。今でも新たに更新されたものを読んだりしている。
 ただ思い出すのが大変なので、気に入ったものをここに列挙してみる。
SCP Foundation 非公式日本語訳wiki - http://scpjapan.wiki.fc2.com/


SCP-198 - Cup of Joe (コーヒーを一杯) / SCP-823 - Carnival of Horrors (恐怖のお祭り) / SCP-859 - Arachnophobic Orb (クモ嫌いのオーブ) / SCP-860 - Blue Key (青い鍵) / SCP-2701 - True Solitary (完全なる孤独)
 個人的に怖いのはこの辺。蜘蛛は嫌いなのである。ある意味SCPは自分の怖いもの分析器として機能するかもしれない。アイソレーションタンクの怖さとかこれで知った。

SCP-028 - Knowledge (知識) / SCP-120 - Teleporting Paddling Pool (瞬間移動プール) / SCP-131 - The "Eye Pods" ("アイポッド") / SCP-294 - The Coffee Machine (コーヒー自動販売機) / SCP-377 - Accurate Fortune Cookies (正確なフォーチュンクッキー) / SCP-467 - Confessional Phone Booth (告白電話ボックス) / SCP-662- Butler's Hand Bell (執事のハンドベル)
 秘密道具系。これらは結構分かりやすい。「こうしたらどうなるか」の思考実験系ともいえる。SCPの多くのものに言えるが、時々その効力を調べるため無理やりな環境に置くせいで、神秘的作用を入れなければいけなくなっている。そこの強度が重要か。

SCP-752 - Altruistic Utopia (ヒトならざる者の理想郷)
 もう一つの世界。崩壊シナリオ予測もの(やばいことになると世界が崩壊するだろうというレベルのもの)は面白い。
SCP-1322 - Glory Hole (死滅の穴) / SCP-1678 - UnLondon (裏ロンドン) / SCP-2000 - Deus Ex Machina (機械仕掛けの神)
 似た系統だとこういうのも。

SCP-1590 - The Book of Tamlin (タムリンの本)
 ゲームに参加させられる。しかしながら、これは試してみる人(Dクラス)の実際の例が示されており、読み物としていい感じ。

SCP-342 - A Ticket to Ride (涙の乗車券) / SCP-348 - A Gift from Dad (パパの贈り物) / SCP-1470 - Telepathic Spider (テレパシーグモ)
感動ものはやはりこういうのをあげる。どちらかというとちょっとした小説である。1470と859の性質の違いと言ったら。

Eldritch Application (不気味な面接)
番外。投票システムだけでなく、SCPがある程度の品質を保てている理由。こういう皆で考えていく世界観において、しっかり決まりを立てているというのが安定の秘訣なのかもしれない。

ボードゲームインストに関する個人的体験

 ボードゲーム日記番外。インストについて。
 私自身がボードゲームを買い、友人や知人とプレイする際、当然私がそのゲームの説明をする。
 もともと身内でしかやらない私としては、説明を受けたことというのがほとんどない。同じ趣味を持った先輩から数回くらい。ゲーム会などに参加するつもりもない。おそらくそうなったらやるゲームの知識を事前に得ようとするだろう。
 それでも、インストの重要さに関しては疑いようがない。きちんと説明しなければ、プレイヤーは楽しめず、ゲームが動かないからだ。ゲームファンの間でも、インストに関してはよくコメントをみる。
 私は軽いゲームばかり遊んでいるが、重いゲームに至ってはどうなるか想像しがたい。どれだけ説明を丁寧にすべきか、ということ。過去のボードゲーム日記でもその点はいつも記している。
 今回は、インスト中にあったことを書いてみた。また、私がインストした実例についても。

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よくある、よくないであろう例について。

  • 説明書を渡すのはよくない。

 両親が多機能電話機の説明書を読むだろうか。新たに部屋に来た人がプリンターの使い方の説明書を自発的に読み出すだろうか。
 まず、(私のように)説明書を読むのが大好きな人と、実際にやりながら覚えたい人がいる。この認識は重要。
 そして、説明書からすべてを把握するのが早い人がいて、そうでない人もいる。
 ボードゲームの説明書は、他の商品のそれと比べ、細心の注意を払って書かれているものがほとんどではあるが、それ以上に、きっちり説明することは重要である。ゲームの中には、やってみないと感覚が分からないものが多くあるからだ。
 少なくとも、説明書を渡して「読んでおいてね」「分かったら始めよう」というのは、なかなか人のことを放り投げていると思う。

 トランプなら別にいい。4つのスートが1-13までの13枚ずつ、あとJOKER。ほとんどの人が存在を知っているであろうと思う。
 しかし、そのゲームを初めて見た人にとっては、何を使うかというのは重要である。使われているものが何であるかというのはぜひ説明しておきたい。
 効果があるカードの場合、その効果の概要が書かれているものが多い。しかしそれだけに任せると、処理の際に揉めたりする。
 不十分だとこうなる。

家族と「ドメモ」プレイ開始。一通り説明し、[1のコマは1つ、2のコマは2つ……というようにあって、全部で28枚]というのも説明している。
 母がやがて呟く。「ああ、こういうゲームなのね」「ところで、この数字ってすべて同じ枚数あるの?」

「ニムト」プレイ中。「これって数字被ったらどうなるんですか?」

 使うものはすべて見せること。カードの内訳を説明して、その上すべて表にして見せること。百聞は一見に如かずとはよく言ったもの。
 そして、「それらの説明が十分であったとしても、初めてやる人の中にはゲームの一回目に疑問を持つ人がいる」というのも理解することが重要。
 一番いい例は、「まず一回、テストプレイしてみますか」と言うことだろうと思う。それで失敗したことはない。

  • ゲームに対し皆が皆興味を持って集中を切らさないだろうと思うのはよくない。

 インストとは違う話になるかもしれないけれど。説明がうまくないと飽きられる。そもそもゲームに臨む状況は全員同じというわけではない。楽しもうと思うところから、ちょっと暇をつぶそうくらいまである。ゲーム会なら別だが。
 インストの時にどうもうまくいかない時は、こういう場合もある。

  • やり方だけをまず順を追って説明するのはよくない。

 これはゲームによるだろう、とは思う。ものによっては手元の道具の軽い説明が先だったりする。ある意味これは個人的な考えだ。概念を説明するのが最初、となると入りやすいだろう、という思考。そうでない人もいる。
 最初に、「このゲームが目指すところ」の方がいいのではないかと思う。「やり方の一番目」より、「勝利条件」が先。「勝利条件」より、「ゲームの概要」が先。
 そこを説明できると、スムーズさが増す。
 ただ、ボードゲームはテーマを"story"としてつけているものだけでなく、"flavor"としてつけているものもあれば"schema"としてつけているものもある。流れを完璧に説明しているもの、ゲームの空気を具体的にするもの、人が知っている概念をゲームに落とし込んでいるもの。それらをひとまとめにして概念として用いると、たまにズレが発生することに注意。
 「ビッグチーズ」を会社経営のゲームとして説明するのは、入札→働かせる→お金を得るというのが概念としてあるからだ。プレイヤーは社長ですと説明書に書いてあり、駒がねずみになっているのはそのためである。
 「ごきぶりポーカー」はポーカーでなければ、各マークに違いもない。だけど、忌み嫌われるものは押し付けられたらいまわしにされる、という皆が持っている概念のためにこういうデザインになっている。
 うまいこと説明できると、プレイヤーが次々に没入していく。

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 実際のインストを書き出してみる。
 当然よくない。書き出すとさらにチープさが増す。最善かどうかは様々な要素によって変わる。皆が楽しんでくれたかどうかで、よかったかどうかが決まるといってよいが、どうしたら改善できるかは迷う。どう改善すればいいかを色々な人に訊いてみたい。
 とりあえず好きなゲーム。


 (1)ハゲタカのえじき
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%82%B2%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%81%AE%E3%81%88%E3%81%98%E3%81%8D

さて、まずみんなカードを持ったかと思う。みんなが持っているカードは構成が一緒で、1から15までのカードが一枚ずつ入っている。こんな感じね(見せる)。そしてここに特典カードが積んである山札がある。こんな感じ。+1から+10までと、-1から-5までのカードがある。
皆が手札を道具として使って、この得点カードを取り合うって言うのがこのゲームなんだ。
やることは簡単。まず得点カードがめくられる(めくってみる)。そうしたら、皆が手札から好きなカードを選んで一枚伏せる(ふせてみる)。揃ったらいっせーのーせでめくって、一番強いカードを出した人がこの得点カードをもらえるわけだ。
簡単! これを15回繰り返すだけ。一回使ったカードは使えないからもう横においておく。
そしてこのゲーム、ルールが三つある。一番、「プラスのカードが出たら、最も強い人がもらう」。これはさっき言った。二つ目、得点のカードはマイナスのものもあるんだけれど、「マイナスのカードは、最も弱い人がもらわないといけない」。ここがちょっと違う。だから、"マイナスのカードをもらいたくない時はより高いカードを出さないといけない"わけだ。そして"プラスのカードをもらいたい時も高いカードを出さないといけない"んだ。ここがポイント。
三番目のルールは、数字が被った時の話。例えば、+10の一番強いカードが出たとして、みんな手持ちで一番大きな15の手札を出そうと思うだろうけれど、「他の人と被った時、その人たちはカードをもらえない」んだ。その次に強い人がもらうことになる。
得点カードがマイナスの時もそう。最も低い所で他の人とかぶったら、その人たちはもらわなくていい。次に低い人がもらうことになる。
(ちなみに全員被った時は、そのままにしておいて次の得点カードをめくって、その二枚を新たに奪い合う)
こんな感じかな。気になることはある? とりあえず一回テストプレイしてみると感覚が分かるかもしれない。


 (2)髑髏と薔薇
http://www.skull-and-roses.com/pdf/Skull_rules_Us.pdf
例外状況は除いておいて後から説明した。ペナルティとか、スタートプレイヤーとか。

みんなに四枚のカードを渡した。表にはデザイン、裏には薔薇が三枚、髑髏が一枚書いてある。みんな一回表にして見せてみようか。これ、デザインがちょっと違うんだけど、暴走族の小さいチームのマークになっている。みんな小さな暴走族のリーダーだ。今回はこのカードを使って、総大将みたいなのを決めようと思う。そんなイメージでいてくれればいいよ。ちょっとした読みあいのゲームだ。
リーダーはやっぱり度胸のある人がいいだろう。そんなわけで、今からみんなにはある課題をクリアしようとしてもらう。そのクリアを二回やった人が勝ち。その人が総大将。二ポイント取れば勝ちって感じかな。
課題って言うのは、ちょっと説明が難しい。みんなでカードをおいていくんだけど、「薔薇をめくる枚数を宣言して、その通りの枚数の薔薇を捲れれば勝ち」ということ。分かりやすくするため、ちょっと順番に説明してみようか。
順番が来たら、カードを一枚置く。試しに置いてみよう(置く)。髑髏でも薔薇でも、どちらでもいい。さて、順番にみんな一枚ずつ置いた。
二週目が来たら、二つの選択のうちどちらかを選ぶ。一つ目は「さらに追加で一枚置く」。もしくは二つ目、「チャレンジを宣言する」。
例えばここである人がチャレンジを宣言したら。そこで置くのは終わりになって、今回の挑戦者を決める段階に移る。課題をクリアしようとする人を選ぶ訳だ。課題は「薔薇をめくる枚数」。例えば「チャレンジ2枚」って言ったら、私は挑戦者になったら薔薇を二枚めくりますよー、というわけだ。そうすると次の人は、それよりも上の枚数をチャレンジするか、このラウンドは降りるかを選択する。オークションみたいなものだね。「チャレンジ2枚」→「3枚」→「降りる」→「5枚」……みたいな感じ。降りると、挑戦者にはなれないけれど、課題に失敗した時のペナルティがない。降りる時は分かりやすく、カードを手前に押すことでします。一人以外全員降りたら、残った人が挑戦者となる。
挑戦者は、実際にカードをめくっていく。宣言した枚数捲れれば勝ち。ただしルールがあって、「まずは自分の前にあるカードを全部めくる」必要がある。自分のところを全部めくったら、あとは好きな人の前のカードの上から、一枚ずつめくる。
例えば、この状況で4枚めくる時は、まず自分のをめくって、残り三か所めくって、全部薔薇だったら挑戦成功、一ポイントというわけ。一ポイント取ったら、この台座の紙を裏返すことで示す。
もし髑髏をめくったら、ポイントはもらえずペナルティ。手札がランダムに一枚減る。ぴんと来ないかもしれないけれど、手札がなくなっていくと結構つらい。そして手札が全部なくなるとこのゲームから脱落する。
だいたいこんな感じかな。"挑戦したければ薔薇を置いていく必要がある"けれど、"相手を引っかけたい時は髑髏を置く必要がある"。"髑髏をおいていてもチャレンジ枚数を宣言するのは良い"けれど、挑戦者になってしまうと、まず自分のところからめくらないといけないから、即失敗。これは自爆という。自爆の時も手札が一枚減る。
一回やってみると感覚がつかめるかな。ちょっと勝ち負け関係なしにやってみようか。

2014年に聴いたボーカロイド曲メモ

 恒例エントリ。
 2014年に聴いたボーカロイド曲列挙。その年公開曲だけ。だいたい公開日順。
 PSVitaも持っていないしゲーセンからも離れてしまったしで、ProjectDIVAすら離れてしまった。聴く曲も少しずつ偏ってきた印象がある。

2012はこちら - http://d.hatena.ne.jp/hidoread/20130105/1357397158
2013はこちら - http://d.hatena.ne.jp/hidoread/20131223/1387805257

 追記よりどうぞ。動画リンク貼ってあるので少し重いかもしれない。

続きを読む

Twitterという感情の置き場所

 ぼんやり思っていたこと。

 時々吐き出したい感情というのがある。
 自分の外部においておきたい感情というか、共有したい感情というか。
 それは歓喜かもしれないし、憤怒かもしれない。寂しさでも、悲しさでも、立ち直りでもある。
 体内でその濃度が高くなって、どうにかしないと、となる時がある。

 おそらく今まで、それを他人に話すことで、濃度を下げていたのだろうと思う。
 友人知人の数が少ない私ではあるが、たぶんそうしてきた。
 ただ、それが受け入れてもらえるかどうかは分からない。押しつけすぎは害だ。そんな考えが頭に入っているから、自分は吐き出さずにいた。

 twitterを始めた2009年。そこから、飽きずに続けていると思う。
 その根底にある、「感情の置場」。
 思ったことを書いておけばよい。ごくたまに反応があるかもしれない。なくてもよい。
 インターネット上に書いておけばいいという発想。それで吐き出した気になれる脳の構造。

 あれが楽しかった。おすすめ。あの流れはひどいと思う。寝付けない。その言葉が嬉しい。

 夜寝れない時。それが最もある。
 昔はその時、困っただろう。感情がおさまらず、寝返りをうつしかない。
 今は起きて、ノートPCを開き、Twitterに書く。サイトをまわる。瞼が重くなるまで。

 感情の濃度調整にはぴったりだ。
 おかげでここ5年、体内の感情濃度をうまく抑えられているように思う。

 ただ。
 たぶん、やりすぎると薄くなる。感情が。
 怒りを吐き出さず、あとでpostする。喜びを分かってくれないだろうから、あとで書く。

 もうここまで来ると、それがいいのか悪いのかもわからない。

テスタメントシュピーゲル2Kindle連載版購入・感想

……連載ごとに感想更新……
(更新完了 2015/02/19)


 テスタメントシュピーゲル2を購入。
 ついにあの続きが、ということで、amazonkindle本の買い方から調べた。単純にamazon kindleアプリをiPhoneに入れてID入れておく→amazonでポチる→クレカかクレカプリカで決済→アプリでダウンロード。
 iPhoneでの読み心地に関しては別にエントリを書こうかな。一回買えばあとは自動で更新されるし、連載更新メールも来るし分かりやすい。


テスタメントシュピーゲル2 下<テスタメントシュピーゲル> (角川スニーカー文庫)
冲方 丁 島田 フミカネ

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テスタメントシュピーゲル2 上<テスタメントシュピーゲル> (角川スニーカー文庫)
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 以降、核心的なことは書かないようにと思っていたものの、当然ネタバレを含むので注意。

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 配信第1・2回。
 プロローグは、過去を意識しつつ、最後の彼女の姿に1巻のラストを思い出した。《よう――あたくし様》。この辺はtwitter@ubukata_summitに投稿されていた。
 一章開始。電子戦のところから。飛ぶ夢の設定がとんでもない。ここまで考えてあったとは。胡蝶の夢はとうぜんスプライト1だったわけで。
 しばらくするとテスタメントシュピーゲル1巻との繋がりがようやく見えてくる。この駅遭遇シーンから、1巻を思い出すようでなかなか嬉しい。
 あの数列に関しても急に話が進む。1巻の携帯電話と数列のシーンは震え出すようだったが、この数列に関して詳しい示唆は与えられてなかった。この2巻ではそこに次々とメスが入る。どうしてこの並びなのか。フロー状態の膨大な情報量が、ほぼ答えのように与えてくるからこそ悩ましい。「お前に解けるか」。
 考えてみると、一巻での夕霧の思考の加速、このタイミングと連動しているのかもしれない。

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 配信第3回。
 1巻でも見たシーンの別サイド。MPBのみの仕事かと思いきや、実は関わっていたというのが驚き。
 乙のカタナに関するエピソード。1巻中盤で転送兵器として登場していたもの。なぜ持つことになったのか、というのが描かれる。
 それだけに、ラストはぞっとする。出てくるあの記号。撃たれた理由、というところに焦点が当たっていく。
 雛も新たな局面に進んでいくようで、危なっかしくも頼もしい。「それ、雛っしょ」。

 ところでamazonページをみると連載が全6回予定→全22回予定→全14回予定と変わっているけれど、いずれにせよ終わる気がしない。あのボリュームを思い出すと。

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 配信第4回。
 次々につながっていく感触。面白い。第3回でも感じたけれど、MSSサイドだからか、情報を得る量が多く、敵の用いる用語が明らかになっていくのが楽しい。スプライト3巻の話とか。蟻人間とか。
 雛の任務から、敵の用語や目論見がわずかながら明らかになっていく。
 そして敵陣営。やはり最初の方の事件がイレギュラーだった様子。そうなると誰がどちらについているのかというのが大きいのかもしれない。
 1巻のラスト、涼月にもたらされた目的は、ここからきていたのか、とも。
 潜入捜査官の話は、MPBサイドでは一つも出てこなかった。これらはこちらで書かれるのだろう。
 鳳のフロー解消、飛行機が落とされた要因の一つと狙撃理由を新たに知った乙、そして一章ラストの雛。
 上書きのシーンは妖艶だったけれど、よく読んでみると連載第二回の敵とのシーンに対する「上書き」であるわけか。何度も読むと新たに分かってくるのがこのシリーズ。

 それぞれが対峙していくものが、膨大な情報とともに描かれていく。

 二章。
 MSSサイドは示唆されていた通りこちらの局員が登場。
 吹雪の暴走も続く。MPBサイドではいつの間にかという印象だったが、こちらでは危ないことをばんばん言っている。ただ水無月との会話によって気が合うことをみても、皆を守ろうという気持ちが強く、感動的である。「今、そのときの借りを返す」。

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 配信第5回。
 指輪の確認から。ブラックストーンはテスタメント1巻で登場がかなり少なかったものの、こちらではしっかり登場。この共同捜査はオイレン2巻や4巻両サイドを思い出させられる。
 船の事件に関して、ようやく情報がそろってきた印象。あの人とキャラバンだけでなく、枢機卿側にも目的があった、ということか。雛の洞察が気になるところ。もしかしてテスタメント1巻での誰かの思考の加速描写と重なっていたりしないだろうか。
 本書での戦闘が激化。乙サイド。グスタフも長らく謎ではあったが、ようやくその描写がなされてきた。そして彼の制止が見事に裏をかいたことになるとは。
 引っかけも含め、目指すべきことが分かってきたようで、これからも楽しみ。

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 配信第6回。
 未来党サイドが分かりやすく描かれ、ようやく陣営が明らかになった。やはり3巻から続いているのだ。ようやくそれぞれがリヒャルト・トラクルに近づいてきた感じがある。追ってきた捜査官の描写もそう。
 いったいどちらがどちらなのか。分かりやすく違いでもつけてほしい! そして彼らはいったい何を壊そうとしているのか。
 捜査官の話。《ガラガラヘビ》もそうだとは。設定の深さ。
 そして鳳の話もどんどん進行していく。大事なことを忘れる、というのは、テスタメント1巻の終盤を彷彿とさせる。あれは敢えて忘れるように努めていたという話でもあるが。

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 配信第7回。
 潜入捜査続きから地下道戦まで。
 イギリス勢の準備力。この変装ネタはもしかしたらオイレンサイドでもあったのかもしれない。鳳の既視感も気になる。そして「敵」の驚き。まあ機械化は確かにされていたが、おおっとなった。
 乙サイドではあのキャラが出てきたことに笑った。確かにまだ生きていたか。
 オイレン一巻序盤以来、ついにスナイパーの姿が登場。こうしてみると雛は様々に巻き込まれている。
 なるほど夕霧の行動は本当の意味でウルトラCだったわけか。あらゆるものを明らかにし、完全に対抗できる術。このあたりでの思考の加速は何度も読みたい。涼月の推理に関しても、能力とこの思考の加速が聞いていたのかもしれない。アナグラムの気づきはどのタイミングだったろうか。もしやこのくらいだったのではないか。
 逃げろと言ってあげた涼月。それによって決意する雛。今連載の最後の引き、思考の加速。
 これこそが答えなのだろうか。敵の目論見。

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 連載第8回。
 戦闘が苛烈に。鳳対「彼女」。乙の防護。雛の疾走。
 なるほど「彼」が、敵にも知られていないというのは大きいのかもしれない。ある意味大きな切り札。しかし向こうも持っている。敵の数に関しては未だ分からない謎。
 また、記憶の喪失がよりはっきりと描かれるようになってきた。次はどう消えたのか。
 そして黒幕。どう倒すのかがもう分からなくなってきた。

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 連載第9回。
 もうもう。救いはあるのか、というくらいの流れ。残酷の一言。
 鳳のビジョンの溢れ方はすでにテスタメント1巻の涼月や陽炎を思い出させる。冬馬は果たして届くのだろうか。
 三章突入。
 雛にも新たな重荷が。目指すべきものは見つかったが、テスタメント1巻でのこの後のことを考えると、あまりにきつく感じる。

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 連載第10回。
 量は変わらないものの展開が気になって短く感じてくる。
 ムスタファ戦から始まり、ついにAP爆弾の目的が明らかに。
 このあたりはさすがMSS。そして吹雪の活躍。しかしながら、肝心なところがずれている辺り、つらい気持ちになる。いつそれに気がつくのか。
 鳳の件はどうにも痛ましい。そして突然のモノローグ変更からの雛の台詞にしびれる。けれども/代わりに。

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 連載第11回。
 大事なものから……というのは、テスタメント1巻ラストでも大きかったが、2巻では既にそれが過酷。
 ああ、神様。
 それに対し、こちらの陣営が放つウルトラC。夕霧の行動に加え、今回は雛が活躍。あのブレークアウトの時間にこんな行動を行っていたのか。
 乙に至ってはすでに剣士の佇まい。とんでもない戦いを経て、ようやく陽炎との共闘へ。この戦いにおける達観っぷりは夕霧を思い出させる。

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 連載12回。
 赤山羊戦から地下トンネル戦まで。
 戦闘描写が最高潮!
 カリウスとアナベルの新たな戦いから、陽炎と乙、そして死闘へ。
 赤山羊の正体がなんとなく分かったところを見ても、MSSは情報に秀でているのではないかと思ってしまう。しかし敵のおかげでそれが伝わらず、MPBの情報不足になっていたのだろう。
 陽炎と乙のエピソードは一巻でも好きなシーンであった。乙から見た時の陽炎の憧れ。
 一巻で描かれたオイレンサイドに対し、二巻のスプライトサイド。その構成の妙が最大限に発揮されたのがこの回である。乙の記憶描写。鳳の不安。
 地下トンネル戦。雛の覚悟があまりに悲壮であった。一巻ではどうしてこのような状況になっていたか詳しく描写されておらず、涼月の直進する強さが際立っていた。それに対しこの二巻では、雛が敵を完全に読み切る様子、自らに課した覚悟、凄惨なフロー描写と、どうしてこうなったかが詳しく描かれている。情報戦まで担っていたとは。何もかも守ろうという想い。
 ある意味、この兵装がどれだけ強いものなのか、仲間殺しと言われる所以が分かる。雛の兵装の強さ。しかし助けに来た時の力強さといったらない。陽炎の神業。そして涼月の直進。しかし戦い方が成長した乙が陽炎や夕霧の強さを認識している辺り、この後の展開がこわい。
 一方、武装解除法の伏線も解消された上、ある意味冬真が「彼女」に届いたという点も大きい。それだけでなく、もう一人の「黒幕」が誰なのか、また「初出撃の謎」もようやく解決編に向かっていきそうそうである。チップの話は初めて出たが、これこそが一巻のラストにも繋がっているようで、重要なファクターだ。
 ラストの残酷さ。キャラクタにとっても読者にとってもあまりに予想通りながら、誰にも止められない。冬真がここをどう打開するか。
 涼月が通信で流した台詞が、ラストで無事行われることを祈る。

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 連載13回。
 前回からボリュームアップが止まらない。よく見ると連載14回だ。え、次ラストか。確かに一巻でもパレード戦が終わるとそこからはエピローグにつながっていた。
 四章。
 タイトルは一巻四章と対比か。別なのか同一なのか。
 都市の謎解きからパレード戦まで。
 敵が何を目指しているか、そしてどこまで読み切るかというのもかなり分かりやすくなった。カールクラウス、神父の読み。
 フラグ立てが多くてきつい。
 なぜこの戦いが起こったのか、どうして多くの人が殺されたのか、というのが明確になった。二人の黒幕の存在もこうしてみるとはっきりする。本当に陽炎の「あの一言」が重要だったわけである。
 神父の願いがつらい。アダー神父のパレードコース変更の理由も明らかになりつつ、どれだけの覚悟を持っていたのかと思わされる。これだけ読み切って、そして託すまでの流れ。
 バロウ神父も、グスタフ捜査官も、そしてエゴンポリも、全ては意思を抱えていた。
 パレード戦。鳳vs.赤鹿、乙vs.「彼女」、雛vs.敵陣営。ここが天王山だったという流れは一巻でも描写されていたが、文字通り全勢力が力を注いでいたわけである。そうなると、敵の戦略を読み切っていなかったことでこうなった。しかし地獄のような戦い。
 九人目は読者にとって「分かっていた」だけに歯がゆさがある。一巻で止め方に感付きかけていた夕霧を思い出す。
 オイレン勢の行動を俯瞰的に見れたことで、その後の混乱の流れもようやく分かりつつある。初出撃の謎とつながる。囚われた人、止める役割の人、最後に立っていた人。そして、受け止めた人。
 漆黒、紅蓮、白銀。描写が格好いいが、悲壮極まりない。
 そしてエピローグへとつながっていく。拳銃が個々でもつながる。雛はどう歩いていくのか。乙のその後は。プロローグで描写された鳳の続きは。一巻を読んでいると、正直不安しかない。希望が欲しい。

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 連載14回。最終回。
 大ボリューム。
 読み終わってすぐ、テスタメントシュピーゲル3を渇望するようになる。
 黒幕たちの会話もさることながら、明らかになる真実の凄さ。
 1巻では謎だった、ヘルガの経緯や教団への流れ、冬真の動きも明らかになっている。1巻のラストを違った視点からみるというのが大きい。
 「ばしっ」の音の部分が、一巻と同様に飛んでいて、ここが気になる。身代わりとはまた違う感じ。
 どこまでも守るために動く水無月。
 雛の感情の動き。心を打たれる。

 プロローグをなぞる、最後の流れ。テスタメントシュピーゲル最初のエピソード含め、全てが繋がる。力強い、涼月の言葉。

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 加筆修正後の文庫化も決定したようで楽しみ。


テスタメントシュピーゲル 1<テスタメントシュピーゲル> (角川スニーカー文庫)
冲方 丁 島田 フミカネ

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